コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.673

◎平成17年は年間30本のランニング行事開催を目指します その31
〜納涼徹夜ウォークアスロン、水喰らい土公園で子狸と遭遇です〜
 今年24本目の行事は8月7日に開催した「第1回 土方歳三鬼あし!納涼徹夜50kmウォークアスロン」で、申込29名(男24名、女5名)、参加20名(男16名、女4名)でした。6日の午後11時45分にJR青梅線の羽村駅から玉川上水羽村取水堰に向かい、7日の午前0時に50km先の臨海副都心のお台場を目指し、歩き始めました。月は無く、無風で蒸し暑い夜でした。

 最初の休憩は5`地点の水喰らい土公園です。恐ろしい名前の公園ですが、350年前、玉川上水の水路掘削で何工事となった箇所です。工事の詳細は省きますが、この公園内に玉川上水の脇を約500mほど、真っ暗闇の中を進む細い地道区間があります。この時期、肝試し大会にふさわしい不気味さでして、そこを私が先頭で21名が一列渋滞で進んでいますと、右側の上水との境に設置されたネットフェンス上に、何かいるのですよ、燃えるような真っ赤な眼をした何かが。

 子狸でした。我々以上に驚いている様子で、なんせ狭いフェンスの上、我々と同じ方向に進むしか仕方ない様子で、時たまフェンスから降りようとするのですが、約3mの高さから降りる能力はなさそうでした。かわいそうだから、逃がしてやったら、と女性たちが叫びますので、歩くのを止めると、子狸も進むのを止めて、後方の我々を振り向いたまま、フェンス上でたちすくみます。この時の、ライトに照らされた目が真っ赤、猫の眼とは全然違う光り具合です。

 結局、途中でフェンス上に枝が被さっている所で子狸は枝に飛び移り、消えてゆきました。もしですよ、たった一人で歩いていて、あの狸と遭遇して、あの真っ赤な眼を見ると、これは怖いですよ。おまけに、口の裂け方も猫以上でしたし。


 <走談家>      藤田 俊英 (05/08/13)





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