コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.580

◎来年に向けて新作ウルトラランニングイベントを開発中です その2
〜明治から昭和の土木技術者、青山士を称える本州横断350`の開催準備開始〜
 11月8日午前10時から9日午前10時にかけて東京学芸大学の小金井キャンパスで24時間実験RUNが開催され、3週間前に第3回本州横断110`ランニングに参加して見事完走された2人の女性ランナー、宮川さんと上原さんが再び旋風を巻き起こしました。2人の走る姿を見ていて、どうでしょうか、嫁に出した娘の晴れ姿を見るような感傷、私はまだ娘を嫁に出していませんが、を感じました。

 さて、新作ウルトラの話ですが、敦賀から桑名までの本州横断110`に引き続く第2弾の本州横断をやっとイメージすることができ始めました。ルートは東京の荒川河口から新潟の信濃川河口、途中で利根川に移り、三国峠を越えます。全長はざっと350`、東京、埼玉、群馬、新潟と四都県を跨ぎます。敦賀〜桑名が本州の一番くびれた短い横断ルートとすれば、この荒川〜信濃川は一番膨らんだ長いルートと言えます。

 明治末期、東京帝国大学の土木工学科を卒業した直後、パナマ運河開削工事に参加した土木技術者が青山士(あきら)です。8年後、帰国した青山はパナマでの実績を買われ、内務省の東京土木出張所の技師として始まったばかりの荒川開削工事に参加、岩淵水門の建設などに活躍しました。

 その後、新潟土木出張所に移り、大河津分水の自在堰の改修工事に携わっています。土木技術者としての青山の功績はその後も煌びやかなものですが、内村鑑三との出会いからキリスト教に出会い、クリスチャンとしても有名です。私は第2の本州横断を青山技師を偲ぶ350`ルートとしてデザインし、数年後に開催したいと準備を始めました。

 <特定非営利活動法人・市民歩走者学会(CReW) 会長>      藤田 俊英 (03/11/10)





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