コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.558

◎木曽三川河口、100`ランニングで治水治山インフラを巡る その2
 〜名誉会長の橋先生が100`ランナーを目の当たりにした感想を発表〜
 6月2日の日刊建設通信新聞紙面、「私論時論」欄に「歩いて走って桑名街づくり実行委員会 名誉会長」の橋裕先生(東京大学名誉教授・国連大学上席学術顧問)が「次世代の要望満たす構造物/100`マラソンで土木名所を巡る」と題したレポートを発表されました。5月25日に開催した「桑名まちづくり100`&50`ランニング」を目の当たりにされた感想を土木的に分析されています。

 私が土木分野で主張している、「作る土木技術から使う土木技術へ」が先生の簡明な文章で見事に表現されていますので、紹介します。

「今回の企画の重要な目的は、木曽三川の洪水と人間の戦いの歴史を走り歩き巡ることであった。プロデューサーの藤田さんは、土木の施設や構造物は従来、とかく完成すれば、仕事は終わった、と考えられていたが、造った後、どのようにそれらを活用するかである、と主張する。

「この企画は、既設の土木構造物や施設に新たな目的を加え、かつ土木のより効果的なPRにも役立てることを目標としている。」

「思えば、エジプトのピラミッド、中国の万里の長城を始め、多くの歴史的土木構造物は、現在では観光目的として、それぞれの国の誇りを顕示しつつ観光収入を稼いでいる。」

「イギリス土木学会の初代会長トーマス・テルフォードが18世紀に建設したカレドニアンやゴータ運河は一時、その貨物輸送の役割を鉄道に奪われて衰退したが、いまや国家の歴史的遺産として評価され、多くの観光客を迎えている。」

 橋先生の主張のように、日本の土木構造物も観光資源として観光客を集客できるようにすることが重要です。我々、市民歩走者学会はこの目的に向かって、微力ながらランニング&ウォーキング事業を進めていきます。

 <特定非営利活動法人 市民歩走者学会(CReW)会長>
 <土木学会コンサルタント委員会 委員・幹事>      藤田 俊英 (03/06/11)





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