コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.544

◎特定非営利活動法人 市民歩走者学会を設立します その3
〜日本のフランク・ショーターを目指して、市民歩走者学会を立ち上げます〜
 我々の設立趣旨書です。

 アメリカ合衆国のコロラド州、州都デンバー市の北西50`にあるボールダー市はランニングシティ、ランナーズパラダイスと言われ、世界各地から馳せ参じる多種多様なランナーで賑わっている。この隆盛を築いたのが、20世紀の偉大なランナーといわれるフランク・ショーター氏だ。氏は1970年代からボールダー市に住み着き、ソフトとハードの両面から様々な「まちづくり事業」を提言し、ボールダー市の行政当局と市民からの支援、協力を得て、提言した事業実現のリーダーシップを担った。ソフトな事業の代表は毎年5月末の「戦没者追悼記念日」に開催される10`のロードレース「ボルダ−・ボールダー」で、全世界から5万人を超えるランナーを集めている。ハードな事業の代表は、市内を流れるクリークのせせらぎに沿って整備された専用のトレールコースであり、ランナー、ウォーカー、自転車、インラインスケーターそして様々なタイプの車椅子を操る障害者と、歩走空間を利用するあらゆるカテゴリーが集結する。

 我々は、このショーター氏のソフトとハード両面の「まちづくり事業」を「エアロビクス・インフラストラクチャー」整備事業と名付け、ショーター氏の理念を日本各地で事業展開しようと、平成11年秋に「まちづくり・走り屋道楽衆」を設立した。その後、道楽衆は東京都庁労働経済局産業政策室、千代田区まちづくり推進公社、三重県桑名市役所中心市街地整備課、鳥取県日南町役場、ランニング学会、土木学会、東京学芸大学渡辺雅之研究室などと共にさまざまな事業を企画、実践している。又、「東京ロードランナーズクラブ」を平成12年秋に設立し、自前で各種ロードレース、「東京シティマラソン」、「東京シティウォーク」、「東京シティ8時間耐久RUN」、「本州横断110`ランニング」、「ナゴヤシティものづくりウォーク」などを企画、開催して、幅広い層の市民ランナーや市民ウォーカーから絶賛を集めている。

 このような事業成果に鑑み、我々有志一同は「まちづくり・走り屋道楽衆」と「東京ロードランナーズクラブ」の事業を合わせて、特定非営利活動法人市民歩走者学会(英文標記:SOCIETY for CIVIC RUNNERS,WALKERS and etc. 略称:CReW)を設立することとする。

 その目的は、人が豊かで安心して生活できる社会を維持する上で、歩いたり走ったりする能力の維持向上が重要であるとの認識に立ち、歩走等(自転車、車椅子、スケートボード等を含む)にかかわる幅広い分野の研究者、実践者、支援者などの協力により、広く行政、各種団体や一般市民に対して、歩走等に関する総合的研究・実践、指導者の育成・派遣、施設の整備・計画等のコンサルティングなどを行うことで、人が生涯にわたり歩走等を楽しみ、健康に暮らせる社会の実現に寄与すること、である。

 <市民歩走者学会NPO法人(準備中)>  藤田 俊英 (03/02/17)





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