コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.376

21世紀のロードイベントはRUN&WAKLが先駆けます 第12幕
〜豪州カウラの戦没者墓苑で10月13日にRUN&WAKLを開催します〜
 戦没者墓苑に入っていきますと、太平洋周辺の大きな地図が垂直に立っています。近寄って見ますと、「陸海軍軍人軍属戦没者数一覧図」と書かれています。どの国で何名亡くなったかが分かります。トータルで212万人、内フィリピンで約50万人、中国本土で約46万人です。日本国内では約10万人であったことが分かります。赤道近辺をみますと、南半球はカットされています。オーストラリアでは何名と書いていません。

 この戦没者墓苑は、海外で戦死された身元不明の方々を慰霊しています。ですから、今も続けられている海外遺骨収集団が持ち帰った遺骨が、毎年新しく納められるそうです。今年の5月18日に、ここで第2次世界大戦中の身元不明の戦没者を慰霊する「拝礼式」が開催し、約800人の方が出席し、献花されています。この時に墓苑に納められた遺骨は、34万8406柱となったそうです。

 千鳥ヶ淵戦没者墓苑と同じく日本人で身元不明の戦没者が、豪州オーストラリアの地、ニューサウスウェルズ州カウラ市の日本人戦没者墓地に永眠されています。その数は500余人とか。カウラには第2次世界大戦中、連合軍側の捕虜収容所がありました。大戦中、ここでいろいろな悲劇が起こったそうですが、カウラ市民と豪州政府の好意により、豪州全土から日本人の遺体を集中埋葬した墓地が設置されました。

 その後、カウラにゆかりの市民レベルの日豪交流が始まり、日本庭園の建設へと発展しました。そして、ユーサウスウェルズ州の姉妹都市である東京都の一般都民の寄付金により、昭和61年11月に日本庭園が完成しています。また、東京都庁も平成元年3月に「カウラ日本庭園維持管理助成基金」5千万円を出資しています。

 それで、東京ロードランナーズクラブは今年の10月13日にカウラの桜祭りの一環として「RUN&WALK」を開催する予定になっています。

 <東京シティマラソンを実践する東京ロードランナーズクラブ>  藤田 俊英 (01/08/15)





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