コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.320

講演テーマ「川のもつ癒し効果について」を聞いて考える 第2幕
〜ランニング学会の実践ランニング読本でも、障害者ランナーの世界を紹介〜
 今までにも似たような話は聞いていました。ですが、今回の多摩川癒しの会の長谷川会長の話の凄いというか説得力があるというか何とも形容しがたい迫力は、やはりリハビリの専門医だと言う点ですね。実際に生活意欲を増していく障害者の方々の脳の断層写真がスライドで映し出されます。そして解説が入ります。「この色の変わっている部分が脳卒中の患部で、実際の大きさは小豆大でして、この患者の場合、その症状はかくかくしかじかで、・・」

 当然ですが、スライドの脳のご本人の了解は頂いているとのお話でした。多摩川の河川敷だけでなく、新幹線に乗った旅行をして、盛岡あたりの障害者の方々と交流を重ねているそうです。

 それで、凧上げや芋煮会やボート試乗や野草積みとかのイベントを開催する際には、そのイベント行事の相当腕自慢な方々をボランティアで引っ張ってきています。当然、凧上げだったら、凧上げの日本チャンピオン、芋煮会だったら本場の東北の誰々とかですね。ですから、イベント自体の内容もグレードが高い訳ですね。健常者にもゾクっとするイベントの中身を持っているようです。

 それで手前味噌の話をします。山海堂のランニング学会編の「実践ランニング読本」には、障害者ランナーの世界をキチっと紹介しています。視覚障害者ですがバルセロナ、アトランタ、シドニーのパラリンピックのマラソンに参加した柳川春巳・由利子夫妻が「マラソンが人生を変えた」を語っています。学会理事の山中さんが、「障害者ランニングの世界」と「視覚障害者のランニング」を執筆しています。

 <東京ロードランナーズクラブ>  藤田 俊英 (01/04/24)





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