コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.319

講演テーマ「川のもつ癒し効果について」を聞いて考える 第1幕
〜バリアフリーな川づくりが、障害者の方々の生活意欲を高める〜
 (社)日本河川協会が「河川文化を語る会」を毎月1回開催しています。昨夜23日は、多摩川癒しの会の長谷川幹会長が「川のもつ癒し効果について」のタイトルで講演されました。会場は永田町の砂防会館4階会議室です。ざっと50名程度の参加者が会場を埋めていました。長谷川会長の本職は桜新町リハビリテーションクリニック医院長です。長身でグレーの4ボタンダブルのスーツが決まっています。

 講演冒頭の30分は、脳卒中などで中途障害になられた方々の心理についてです。会場の参加者の年代が脳卒中に感心を持つ年代で、話へののめり込み方が、いつもと違う真剣さが感じられました。私は、講演タイトルと癒しの会という名前だけで参加しましたので、まさかここまで障害者の特化した話だとは想像もしていません。周りの方々もそんな感想を持っているようです。

 てっきり、職場のメンタルストレスでへとへとになった中年オフィスワーカーが川遊びをして、昔の子供時代に帰ったお陰でストレスから解放される、くらいの話かなと思っていました。全然、違いました。都市河川、今回は多摩川です、が障害者の方々の生活意欲を高める、そんな事実を写真スライドで延々と紹介されました。

 半身不随、パーキンソン病、目が不自由、言語障害、首から下が動かない・・、そんな方々が、多摩川癒しの会の活動に参加して、忘れていた生きる意欲を蘇らせる。これは迫力ある話でした。参加された聴衆の方々の顔つきが、変わっていました。河川敷での芋煮会、野草摘み天ぷら揚げ、凧上げや川面でのゴムボート試乗・・と四季折々の河川イベントが、障害者を交えて開催されていました。残念ながら、ランニングの話題は全くお呼びでなかったですね。

 <東京ロードランナーズクラブ>  藤田 俊英 (01/04/23)





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