コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.304

◎24時間走り、東京学芸大学は季節はずれの雪が〜降ってる〜 第3景
〜夕方に雪が止んで、夜空に下弦のお月さんが今晩はの夜桜ランニングです〜
 8時間経過して午後4時、周回方向が左周りに変わります。相変わらずの雪です。走っている人数が減ったようです。寒さで冷え切った体を卓球場の床に寝袋を敷いて暖めているのでしょうか。ウォーキングのおじさんの姿も消えています。しかし、ゼッケン50番の女性はますます快調に周回を重ねています。ウォーキングの私は何回抜かれたのか、勘定もできません。

 歩いても腹は減ります。約1時間毎にテントに入って、ミニサイズのカップ麺や菓子パンやバナナや四つ割のうどんを腹に詰め込みます。ですから、いくら距離を稼いでも、6時間毎の体重測定ではいっこうに減っていきません。言い忘れました、学生さんたちは周回チェックだけでなく、ランナーが取る飲食物の種類と量を記帳しています。実はこの24時間runは、スポーツ生理学者の渡辺先生の研究テーマでして、要するにランナーは人間モルモットでもあります。

 午後5時を過ぎて、ようやく雪が止みました。夕闇の東の空が幾分明るみを帯びていますが、すぐに夜空となって1100mのコースが街路灯や研究室の明かりに浮かび上がります。周回者がまた減っています。そろそろ引き上げる方々がいるようですね。下弦の月が出ています。やっと折り返しの午後8時になりました。80周回を越えています。

 いつの間にか、ウォーキングおじさんが復帰しています。歩きの早さは私より早いですね。5周で1回抜かれるスピードの差です。数人のランナーしか残っていないようです。学生さんも手持ちぶさたで、渡辺先生が用意したたき火の周りに車座になって寒さを凌いでいます。2時間歩いて30分の休憩、その間に飲食物を取って、着替えをして、たき火に当たったりします。カラスが鳴いて、気温が低下しています。

 <東京ロードランナーズクラブ> 街づくりランニング商会  藤田 俊英 (01/04/04)





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