コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.297

◎その手は桑名の焼き蛤、桑名で都市観光シンポジウムが開催 第2景
〜桑名の国際都市観光は、遊覧船に乗った揖斐川河口巡りから幕開けします〜
 都市観光という言葉を意識し始めたのは96年頃からです。関西地方から、関西新空港開港にあわせて広まって来ました。国際集客都市とか集客産業とか、威勢の良い言葉を京都、大阪、神戸に飾り付けていました。関東では、横浜と千葉がMM21や幕張メッセの関係で使っていました。名古屋でも、よっぽどネタに困ったとみえて、産業観光とかの言葉を捻り出していました。

 96年11月にNYCマラソンを体験して、スタート直後のベラザノナローズ大橋を渡っていましたが、都市観光とNYCマラソンの関係には気が付きませんでした。98年3月28日に、明石海峡大橋の開通記念で世界ベテランズの21キロランニング大会が開催され、出来立ての4000mの吊り橋を往復しました。この時に、ベラザノナローズの3000mを走った記憶が蘇りました。

 明石大橋を人が走れるのは、今このチャンスだけです。開通したら自動車専用道路ですから、たとえ1年1回の数時間でも人には解放されません。それに比べて、NYの大橋は1年に少なくとも2日は、人に開放されます。5月の自転車レ−スと11月のNYCマラソンです。どちらが、都市交通にとって重要な橋かと言えば、甲乙は付けられません。それでも、NYCは人に開放するんですね。

 そのあたりから、NYCマラソンはNYCの都市観光政策の重要なイベントではないか?と感じて、いろいろ研究を開始しました。それで早速、土木学会誌の編集から依頼のあった「土木再発見」というコーナーに、3ページのレポート「マラソンの檜舞台になる土木インフラ〜日米集客都市レースを走って」を送って、7月号に掲載されました。英語で、Marathon−Race & Infrastructure in the Visitor City、と題しました。

 本日午後の桑名都市観光シンポジウムでは、こんな話から切り出してみたいと思います。風が強いですね。遊覧船に乗った川下りが心配です。

 <東京ロードランナーズクラブ> 街づくりランニング商会  藤田 俊英 (01/03/27)





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