コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.259

◎パネル討論<東京国際市民マラソンをデザインする>お知らせ その5
〜10年後、東京国際マラソンを高橋尚子が旦那さんとFUNRUN〜
 増島みどりさんの「シドニーへ 彼女たちの42.195km」をようやく読み終わりました。363ページはシンドかったですね。これで増島みどりさんの女子マラソンに対する取材スタンスというか、そんなようなものは掴めました。ランナーの高橋尚子、山口衛里、市橋有里、小幡佳代子、弘山晴美、有森裕子さんに、彼女たちの恩師とか監督とかコーチが数多く登場します。

 私は営団地下鉄の小幡佳代子さんの走る姿が好きなんです。ガムシャラというか、自分でレースに出てクシャっとなりそうな時は、佳代子さんの走る形相を思い出します。彼女は、シドニーでは女子マラソンの補欠に選ばれています。報われない役目を仰せつかったわけです。本文中の小幡さんと山口さんのエピソードにググっと、感極まる物があります。

 弘山夫妻の話も良いですね。結局、良い場面がなかったのが有森さんです。シドニーの代表からは漏れるし、再起を期したニューヨークシティ・マラソンでも良い結果が出せません。昨年暮れのホノルルマラソンの前日、カピオラニ公園手前の横断歩道で信号を待っていたとき、私の横にいたご婦人二人連れの一方が有森さんでした。ジーンズにTシャツ姿、頬が削げて彫りの深い横顔が印象的でした。

 有森さん、エゴロワさん、ロバさんらが家族で東京に来て、それぞれご夫婦で楽しく走る。それを日本人ボランティアに抱かれた彼女たちの幼子が声援する、そんな東京国際マラソンも良いですね。ベビーシッターの導入が必要ですね。そうなると、「東京へ 元五輪女子マラソン代表たちの42.195km」というノンフィクションが一冊完成します。

 <千客万来の走り屋・道楽衆> 街づくりランニング商会  藤田 俊英 (01/02/02)

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