コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.253

◎東京構想2000〜千客万来の世界都市をめざして〜先駆け編 その9
〜2050年の日本、人口構成は高齢女性がピサの斜塔を形作る〜
 値段が500円、「東京構想2000〜千客万来の世界都市をめざして」の本誌を開くと、まず第2章「東京をめぐる長期展望」で人口予測が登場します。そこに2050年の日本の人口予測が紹介されています。気になるポイントを抜粋します。

1.平均寿命は男79.4歳、女86.5歳。
2.有権者の4割が65歳以上に(現在は2割)>
3.年齢構成(人口ピラミッドの形)はピサの斜塔型へと変化

 ご存じのようにピサの斜塔は頭がずれています。日本の人口構成は高齢女性の比率が増して、頭が女性の方に傾きます。この場合の高齢女性は、今の20〜24歳で、団塊2世と呼ばれる世代です。2050年になると、団塊世代は姿を消しています。有権者の4割が65歳以上、その65歳以上の7割が女性です。と言うことは選挙行動の主体が65歳以上の女性になる、ということです。

 この予測を、当の団塊2世の女性は認識されていませんが、その母親である団塊女性が、女の勘で気づき始めています。現在の消費動向で売れ筋商品の開発コンセプトに「母と娘」があります。団塊1世と2世の女性をまとめてタ−ゲットにした商品群です。この母娘は、自分たちの老後を国家にも夫にも世話になりたくない、いつまでも若くて綺麗で身の回りのことは自分で片づけたい、そんな生存力=動物力が旺盛な人類です。特に50歳を越えた団塊1世の女性が、生存力を発揮し始めています。

 金原先生の名言、「人が生きるのに二つの能力がいる。生活力と生存力だ。生活力が生きる糧を稼ぎ、生存力が体躯を動かす」、今から30年もしたら団塊1世の女性は、亡き夫の遺産と国家年金で生活力が保障され、旺盛な生存力で我が身をいつまでも若くて綺麗に保って、動物として自分の身の回りのことを自分で片づけています。こんな高齢女性の選挙民が望む行政スタイル、社会基盤施設整備って、一体全体どんなんでしょうか?

 <千客万来の走り屋・道楽衆> 街づくりランニング商会  藤田 俊英 (01/01/26)




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