コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.251

◎東京構想2000〜千客万来の世界都市をめざして〜先駆け編 その7
〜金原名誉教授の基調講演、生活能力と生存能力がキーワードでした〜
 筑波大学名誉教授、医学博士の金原先生とは、年一回のランニング学会でのおつき合いが続いています。その先生が、98年3月14日の第10回ランニング学会で、<生活・生存の寄与する歩・走を考える>と題した基調講演をなされました。その冒頭は、「大往生・長寿型人生」から始まりました。人間の生きる能力を、<生活能力>と<生存能力>に大別し、これらの違いを明確にされた講演でした。

 講演が終わってホっとしていますと、東京学芸大学の渡辺先生が近づいて来て、ニコっとしながら、「藤田さん、いまの基調講演を会報に掲載するレポートとしてまとめて下さい」と有無を言わさない口調でした。それで早速、私なりにレポートの準備として、金原先生に尋ねました。「先生、生活能力と生存能力は英語ではどう言うのでしょう?」、先生の答えはきわめて簡単でした。「そんな英訳の必要はない」

 仕方ないから、渡辺先生に尋ねました。「レポートを書く上で、是非とも必要だ」とか言って粘ると、「後日、調べてから連絡します」との返事を頂きました。さすが、現役の研究者です。後日、連絡がありました。
 <生活能力>=ability to develop quality of life
 <生存能力>=ability to develop activity of daily life

 で、私の場合はこれで納得しません。渡辺先生に、もっと簡単な英訳はないのか、としつこく訪ねます。実は、9月の土木学会の全国大会の一般研究発表で、<集客都市のエアロビクス・インフラ>と題した発表を申し込む予定で、そのキーワードに生活能力と生存能力を掲げるつもりでした。それで、是非とも簡単な英訳が必要でして、結局自分でひねり出しました。

 <千客万来の走り屋・道楽衆> 街づくりランニング商会  藤田 俊英 (01/01/23)




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