コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.250

◎東京構想2000〜千客万来の世界都市をめざして〜先駆け編 その6
〜高齢社会の大往生、PPKは適度なエクササイズからですよ〜
 <寝たきり老人の介護>の話の会場に紛れ込む前の午前中は、ランニング学会のセッションでいろんなランナーのランニングライフを伺っていました。当然、高齢者ランナーの方もお話をされました。その中で、筑波大学名誉教授の金原勇先生が、「私は高齢社会でのPPKを目指して走っています」のような発言が飛び出しました。

 会場から、「PPKって何だ?」の質問に、「ピンピンしていて、コロリとあの世に行くこと、これが高齢社会の理想的大往生だ」と先生は応えられました。そんな話が満載、至る所元気印な高齢者の話が頭に叩き込まれました。それで、午後にこんな老人と対極の寝たきり老人の介護の話の席に紛れ込んでしまいましたから、印象が強烈でした。両方とも、現実の高齢者の方の生き様なんです。

 で、大人しく介護の話を聞いていました。講師の先生の話が終わって、質疑応答の時間となりました。会場のアチコチから質問やら意見やら体験談が飛び出します。それで、この時も大人しく伺っていました。そんな時に一人の高齢女性が発言に立ちました。寝たきりから、リハビリを経て立って歩いて生活出来るようになったご経験を紹介されました。これが、その後7年も土曜講座に参加している動機になりました。

 「寝たきりでいると、ますます体が萎える。だから、家族に医者や看護婦の言うことを聞かないで、立って歩ける訓練を続けているうちに、立って歩けるようになったから病院から出た」、この発言がなされると、講師の方の立つ瀬がなくなりました。会場から、「そうよ、寝たきりは家族と医者が作るのよ」とか「寝たきりになる前から、適度な運動が必要だ」「あれやこれや」・・のどよめきが上がりました。

 <千客万来の走り屋・道楽衆> 街づくりランニング商会  藤田 俊英 (01/01/22)




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