コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.238

◎第3千年紀・元旦、大江戸夢舞いマラソンに70人が新春駆け 第2幕
〜帰属越える「個」の時代、先駆ける70人ランナーが大江戸夢舞いラン〜
 話は一気に飛んで、午後6時から水道橋駅近辺のビルの2階で開催された完走パーティに移ります。いつものように堅苦しさナシ、ビールをグビっと煽ります。アキレスの障害者の方々も、いやはや飲んでますね。しかし、この方々は底抜けに明るいですね。顔ぶれの中に、おととしの1月、NHKのBS放送で2回も放送された<感動!NYCマラソン、ゴールは人生を変える>の特別番組で紹介された男女が混ざっています。私はこの番組を涙して見ましたね。

 木村敏雄さんと大口美佐江(旧姓高橋)です。今年のNYCマラソンを16時間3分10秒でゴールした木村さんは、脳性マヒで上下肢と言語が不自由なんですが、いまやNYCマラソン、300万人観衆のスターです。日米混成の伴走チ−ムが観衆を巧く乗せて、「ゴー!トシオッ、トシオッ」とのコールを連発させます。新婚の大口さんは、旦那さんが楽しい人で、幸せそうですね。

 新婚ホヤホヤも参加されています。本日の21世紀元旦に役所に婚姻届けを提出したカップルは、新婦さんがしっかりした方で、早くも嬶天下の様相を周りに見せつけていました。その他にも、個性輝くランナーが勢揃いしていました。「東京はNYに比べて遅れている」と、障害者の方々のメッセージは、ズバっと核心を突きます。「東京で私たちが参加できるマラソンがないから、NYCに行く」、東京の道路使いの芸のなさが情けないですね。

 そんな芸のない日本の首都、東京の土手っ腹に、大島さんが鋭く錐の一穴をうがちました。42キロ全部歩道を走りましたが、市民ランナーが自前でユニバーサルで目抜き通りをブチ抜くマラソンを実現しました。本日の参加者はおよそ70名とか。日経新聞の元旦第1部9面は<未来序曲〜新世紀を拓く>を特集、「帰属越える個の時代〜新世紀を引っ張るのは民族や国ではなく、個人だ」との大見出しを掲げています。まさしく個としてのランナーが70人集まって、新世紀の東京シティマラソンを拓き始めましたよ。

 <大江戸で夢舞う走り屋・道楽衆> 街づくりランニング商会  藤田 俊英 (01/01/02)




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