コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.205

第31回NYシティマラソン、町づくるランニングレポート 第8幕
 11月4日土曜日、午前8時過ぎ、イースト川に面した国連本部広場から国際フレンドシップランが、いよいよ始まります。42番ストリートを真西に進み、6番街に出会ってから北に上り、セントラルパークに入って明日の本番のゴール地点までがコースです。私は、ミノルタ・スイートとサンヨー・デジカメを入れたディパックを担いでソロソロと走り始めます。

 NY独特の緩い勾配の着いた直線道路、前も後ろもランナーで埋まっています。沿道両側の歩道は、野次馬が鈴なっています。そこかしこで、各国のランナー同士の交流が始まっています。立ち止まって、記念写真を撮り合っています。

 背中に<祭>と赤字で染め抜いた赤、青、緑の法被を纏い、絞りの手ぬぐいを頭に巻き、ポケモンのお面を首に回した一団が、人気抜群です。歳の頃は二十歳代から六十歳代までの男女の集団、女性は念入りに化粧を構えています。日本人が一番決まる姿ですね。法被の下の黒のロングタイツとランニングシューズが、これまたピッタリコーディネートしてますね。この集団、走っては止まって写真を撮られて、そんな繰り返しです。

 6番街に入ってラジオシティの前で、2年前にも写真に撮った浴衣姿の娘さんに遭遇します。毎年これが楽しみでNYシティマラソンに来るとか言っていました。浴衣の襟元から白いTシャツが覗くのが色っぽく、足下はナイキのランニングシューズで決めています。白地に青い葉っぱの模様が入った浴衣に、きちんと赤い帯を締めています。NYの摩天楼をバックに、大和娘の浴衣駆けが6番街のド真ん中を進みます。

 < NYマンハッタンを走り屋道楽衆 街づくりランニング商会 藤田 俊英> (00/11/12)




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