コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.201

第31回NYシティマラソン、町づくるランニングレポート 第4幕
 11月3日金曜日、午前6時30分にツァ−デスクに集合してモーニングランが始まります。先導は、ランナーズのNY滞在員の古市さんです。私は、東京コンベンションビジターズ・ビューローの岡田事業部長から預かった<YES!TOKYO>のTシャツ10枚、キャップ10個、ピンバッジ20個を、デスクの前で希望者に配り終えます。<YES!TOKYO>の趣旨説明がシンドかったですね。それでも皆さん、我先にと受け取ってくれました。

 モーニングランの一団は、ざっと30人、こらがゾロっとセントラルパークに向かいます。パークの南端に着くと、遭遇しましたよ。プロフェッショナル・ランナーとして参加する有森祐子さんに。早朝のうす明かり、黒づくめのトレーニング姿の祐子さんは、少々やつれた表情が気になりました。栄枯盛衰、浮世流転、因果応報・・、今や高橋尚子さん一色の女子マラソンの世界とは言え、女一人で海外プロ生活の先陣を切っている姿は立派です。

 古市さんが、レース本番の準備中のゴール地点に先導します。NYシティマラソンの生みの親&育ての親のフレッド・リボー氏の銅像がゴール脇に引っぱり出されています。うつむき加減で、ストップウォッチを覗いている実にさえないポーズの銅像です。そこから300mほど北に行くと、ストロベリーフィールズという一角に、白黒のモザイクでジョン・レノンの<イマジン・メダリオン>が路面に埋め込まれています。そこの道路1本隔てた真西の建物が、彼が凶弾に倒れたダコタ・ハウスです。

 パークのメイン道路は、世界各国の一般市民ランナーが群れています。ガラの悪い南米のランナー、お洒落な北欧のランナー、威勢のいいオランダのランナー・・が口々に勝手なことを叫びながらすれ違います。なんせ、世界百以上の国の一般市民ランナーが集うのは、NYだけですから、皆さんNYに来れてセントラルパークをジョギングするだけで興奮しています。ところで、私は10月の走り込み月間で800キロを越えたお陰で、脚が全然回りません。皆さんのどん尻をノロノロと進んでいます。

 < NYマンハッタンを走り屋道楽衆 街づくりランニング商会 藤田 俊英> (00/11/12)




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