コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.180

関ヶ原合戦から400年、新戦国女街道はウルトラ走者が<相遅>駆け
 400年前は慶長5年の九月15日午後5時、関ヶ原の合戦の覇者、家康に次々と東軍側の諸将が拝謁に来ます。秋雨が間断なく降り続けています。<この間隙を縫って桑名から来た蛤水産食品加工業者が祝いの述べたそうです。これを家康が喜んだ。商い交易を司る商人たちを熱くもてなして、今後の商いを補償しました。>以上は、桑名の水谷さんからの故事伝説でした。

 関ヶ原から伊吹山麓を経て長浜グリーンホテルに向かう途中、三成の誕生地、石田を通過します。空がすっかり曇って来ました。夕方6時、ホテルに着きます。豪州シドニーでは、五輪の開会式が始まっています。長浜の<街づくり>は全国津々浦々まで有名です。12年前でしょうか、<新戦国女街道プラン>とか言う怪しげな企画書を持って、長浜市役所の西嶋さんを訪ねました。

 16日朝7時にロビーに集合します。コンビニで調達した簡易食を腹に収めて長浜市内から姉川古戦場を目指します。南風に乗った低い雲が、伊吹山脈の山肌をスっ飛んでいます。古戦場からもう少し上流の橋から、16キロ先の伊吹山スカイラインまで広域農道の路肩を進みます。雨混じりの強風が前方から4人の試走者に襲いかかります。視界が開け、セメントプラントのメタルタッチな姿が近づいています。

 5キロ毎に試走車が止まっています。給水したり食べ物を取ったりと、暫しの休息です。400年前も、合戦の敗者の三成が風雨の伊吹山中を這い回っていました。琵琶湖を左回りに大迂回して大坂にでるつもりでした。そんな三成に比べたら、平成の試走ランナーは恵まれていますね。食べ物と水があれば、ランナーは前へ進めます。

 スカライン入り口に到着、着替えをして岐阜羽島駅に向かいます。渡辺先生のお見送りです。先生は田沢湖に行って、<田沢湖マラソン>の前夜祭に出演です。駅の近くのファミレスで、全国的に有名な中京地方のモーニングサービスを満喫します。

 <新戦国女街道/アーバンツーリズム走談 走り屋・道楽衆 藤田 俊英> (00/09/19)




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