コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.159

大江戸天下・町人マラソン創設/家康が江戸シティセールス 第5幕
 14日の昨夜、満月が桑名の空を照らしていました。11時からNHKテレビが、復活<かぐや姫>コンサートを放映します。1時間マルっと見ました。正やんの<22歳の別れ>と<なごり雪>は絶品ですね。イルカさんがドッジボールな顔で歌う<なごり雪>にない、艶っぽさに悶絶します。私はどうも、こうせつの<神田川>とか<妹>に馴染みません。歌詞と旋律と歌唱が出来過ぎている点が気に桑名の焼き蛤。

 雑誌<CONGRESS&CONVENNTION>の第1四半期号は、Yes、Tokyo!を特別企画。都知事のメッセージの後に<東京シティセールス推進大会レポート>が続き、推進協議会会長の稲葉・東京商工会議所会頭の決意の挨拶が掲載されています。大交流時代、ビジター誘致、千客万来の国際交流都市・・と言う鍵言葉が満載です。推進協議会の理事の顔ぶれです。東京商工会議所、三菱地所、イベント学会、JTB、電通、銀座連合会、東電、森ビル、三菱商事、MXTV、日本観光旅客連盟、プリンスホテル、営団地下鉄、JAL、東京青年会議所、松竹、東ガス・・。これは、<東京国際市民マラソン推進協議会>を旗揚げするさいの参考となる布陣ですね。

 東海道400周年記念で、桑名を拠点にした手作り<120キロウルトラ脚自慢>なる広域連携のイメージが沸き上がって来ました。桑名〜大垣〜長浜〜敦賀と三重、岐阜、滋賀、福井の四県を結ぶルートを脚自慢なランナーが、自分勝手にユックリ走る、それだけの道楽な集いです。丁度中間の60キロ地点が、あの関ヶ原の伊吹山スカイライン入り口になります。日本海は若狭湾の気比の松原をスタートして、琵琶湖北岸から揖斐川の堤防に沿って、太平洋は伊勢湾の七里の渡し跡をゴールとします。

 400年前の江戸は、<次の世は家康だ>、と目先の利いた職人や商人や芸人が天下各地から集まって来て、<江戸の町割会>なる町人活動ネットワークが自主結成されました。慶長5年8月十五日の夕刻、神田の井戸端で町割会の世話人が寄り合い中です。そんな最中、ガングロ化粧のモーニング娘風の集団がドヤドヤっと駆け込んできます。当時の江戸は、極端な男社会で只でさえ女性の姿が珍しいのに、ピチピチ娘がミニ浴衣姿、膝小僧丸だしでキャピっています。よく見ると、どこかのご隠居が息も絶え絶えの姿です。

 世話人と言っても、鯔背な若衆起業家たちです。なんせ男ヤモメばかりで、一時寄り合いは騒然としましたが、代表の鮮魚商、一心太助がビシっと仕切直しです。<江戸の町割会>の自主財源な町人活動、<町割サポート事業>に応募してきた提案の審査会が再開されます。日も暮れて、仕事上がりの町人たちがゾロゾロと集まってきます。町割り進む江戸を、少しでも暮らしやすい良い町場にしたいと意気込む天下の町人たちの覇気に、息を凝らす家康の姿がありました。

 <都市観光マラソン/トキメキ歴史商会 走り屋・道楽衆 藤田 俊英> (00/08/15)




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