コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.151

東京国際シティマラソン創設/ラン娘が東京シティセールス 第7幕
 7/21の<産業振興ビジョン・シンポジウム=国際マラソンは産業振興の切り札になるか>の最後に、<東京国際市民マラソン推進協議会(仮称)>の設立に向けた決議書が読み上げられました。発起人はランニング学会会長の山西先生、企画委員長の宇佐美先生、理事長の渡辺先生、企画委員の藤田の4名です。

 高邁な理想を掲げて、東京都心の目抜き通りをブチ抜く42キロ新設コースの<東京国際市民マラソン>を市民組織で開催してしまう。陸連も東京陸協もマスコミも行政にも頼らない、ホンマかいな?出来るわけがない、アホとちゃうか?人騒がせもホドホドにせ〜よ、ランナー風情に何ができる、お前らは道の隅っこを目立たんよう走ってたらええんや・・反応は様々です。何を言われてもシャーないんです。

 だって、日本には市民ランナーがいませんもの。ランナーはいますよ、おぞましいオヤジランナー、お洒落で華麗なレディースランナー、睨まれたら怖いガングロランナー・・。<市民>が最近ようやく誕生し始めています。産業振興ビジョンのチャレンジプロジェクターたちのように、<市民>活動の実践者さんたちです。ところが、この<市民>さんたちは、走りませんね。走る暇があったらパソコンに向かって指先でジョギングしています。

 <市民ランナー>をイメージしましょう。<市民>活動に協力的です。多彩なアスレティックライフを持っています。ランニングを始めたのは最近です。ランニング以外の十八番のスポーツがあります。最近、ビジネス場面での責任が増し、十八番のスポーツを楽しむのが困難になってきました。そこで、手軽にマイペースで楽しめるランニングに手を染め始めました。何とか走友会とかには加入する気がしません。

 町を走り始めて、情けないのは一所懸命にしか走れない古典的ランナーの姿です。何年も前のどっかの大会でもらったヨレヨレの完走Tシャツを着込んで、その薄手のTシャツが汗にまみれてビショビショです。ハッハッゼイゼイと息荒く都心の歩道をスっ飛ばす、大概はおぞましいオヤジさんたちです。都会を走るのは<楽しい>はずで、それを<苦しい>姿でしか表現できない先輩ランナーたちを見習う気にはなりません。ファッショナブルでインテレクチュアルなFUNRUNこそ都会に相応しい。<市民ランナー>は都市産業振興人でもあります。

 <レディースランナーと東京国際シティマラソン 走り屋・道楽衆 藤田 俊英> (00/08/09)




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