コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.146

東京国際シティマラソン創設/ラン娘が東京シティセールス 第2幕
 国弘氏から、国際シテマラソン開催の署名を集める・・の提案が出ています。若干趣旨は違いますが、ランナーが署名を集めて都議会に提出し、都議会が了承した事例を紹介しましょう。

   代々木公園の施設で織田記念陸上競技場があります。場所はNHK放送センターの足下です。ここが、毎週水曜日と第1日曜日と第3土曜日に一般開放されています。東京だけでなく、埼玉、千葉、神奈川の方々も利用されて、400mのウレタン・トラックがランナーで満杯になります。

 今年5月のある水曜日の夕方、一般開放に参加しました。競技場の入り口を入り、すぐロッカーが置いてあるランナー館で着替えをします。この時、壁の張り紙に気付きました。この一般開放日の歴史的事実が紹介されていました。

 90年6月に、1530人の署名を集めて、「織田記念陸上競技場の一般開放」を都議会に陳情しています。代々木公園は都立公園ですから都議会への陳情になるわけです。そして、91年6月から一般開放が始まっています。

 この当たりの事情をご存じな方に、さらに詳しく聞きました。一般解放が始まった当初は、着替えの場所もシャワーもない状況で、スタンドに置いたままの衣服が盗難にあったりして、イロイロと大変だったようです。それで、着替えと保管とシャワーが出来るような補助施設の整備を陳情して、現在のロッカー200個付のランナー館が完成しています。

 1530人の署名を都議会に持って行って、その一年後に一般開放が始まっています。話の進み方が巧すぎる気がします。当然、署名を集めて都議会に提出したリーダーの方の手腕が巧みだったのでしょう。

 この事実は、東京国際シティマラソンを開催しようとする今日、非常に為になる研究事例と言えます。90年当時の署名を集め始めた経緯やその後の都議会との交渉過程をご存じの方がいらっしゃいましたら、ご連絡下さい。

 また、織田記念陸上競技場の一般開放をご存じでなかった方は、水曜日の夕方に行って、ランナーたちの盛り上がりを目の当たりにされて下さい。

 <レディースランナーと東京国際シティマラソン 走り屋・道楽衆 藤田 俊英> (00/08/04)




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