コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.144

夏休7月21日、都庁大会議室<都市観光>シンポジウム 終幕
 7月25日の午後2時前、東京都庁大会議室は大入り満員のご盛況です。<都市観光を創る>と言うシンポジウムが開催され、こちらは500人の観客がビッチリと詰め駆けています。そらそうでしょう。日経新聞と東京2000年祭実行委員会が共催して、建設省と運輸省がバックに付いて、おまけにパネリストになぜかコシノ・ジュンコ氏が場違いに出演されます。それにしても、会場の平均年齢がやけに高いです。

 <都市観光を創る>と言うより、田舎の露天風呂で一風呂浴びるて、大宴会をオっ始める、そんな古典的ジャパニーズ・政府御用達国際観光旅館に染まった方々が、大挙繰り出して来ています。日本の新宿副都心、東京都庁の大会議室で<都市観光を創る>シンポジウム、場所とテーマにほど遠い演出ですね。しかし、金はばらまいてますね。舞台の演出の豪華な事、7/21の時とエライ違いです。

 堺屋太一さんが経済企画庁長官になる前、5月初めのNYシティ自転車レースにママチャリで参加されました。よほど嬉しかったんでしょう。無邪気なNYシティ自転車レースを賛歌する論説を日経新聞「文化」欄に掲載していました。レースの中身はNYシティマラソンの自転車版、距離が60キロになって、回り方が逆です。ですから、ゴールの前にベラザナ・ナローズ大橋を渡ります。

 レースに参加する外国人が多い、沿道観衆の声援が凄い、交通整理の警官が親切、・・とシティマラソンとそっくりな感想を紹介されています。しかし、この自転車レースの経済効果がどうとか、都市産業面から分析するとどうとかの論点は出されていません。競輪の中野選手と一緒にママチャリに乗って、よっぽど嬉しかったのでしょう。実に無邪気な日経新聞「文化」欄でした。この様子を某民放TVが1時間特番で放映しました。と言う事は、堺屋さんは顎足つき、さらにギャラ付きの仕事だった。

 これでは、NYシティの都市観光の先進性は見えませんね。都市観光の先進性やその都市の住民のビジターに対するホスピタリティは、自前の金と時間を費やしていないと体感出来ません。だから、これからの都市産業、都市観光、都市マラソンは、公費でないと外国に行けない行政マンにまかせてはあきません。

 毎年、NYシティに自前の金と時間で定点観測に行くレデースが増えています。仕事、趣味、道楽、勉強・・とあらゆるジャンルがNYで楽しめます。夢の東京国際市民マラソンの実現は、汗くさいオジサンランナーじゃなく、モーニング娘なハツラツとしたレディースランナーと、イェイイェイ・ウォウウォウっと行きたいものです。

 <産業振興ビジョン・シンポジウムが初舞台 走り屋・道楽衆 藤田 俊英> (00/08/03)




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