コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.128

海外マラソン添乗130回、世界のマラソンを周知,観光プロからです
 7/21の産業シンポに観光業界からマラソン添乗のプロが参加します。海外マラソンツァーでお馴染み、老若男女に幅広い人気の小池さんです。私も8年間、お世話になっています。小池さん、相当以前から「東京国際市民マラソン(仮称)」実現の夢を抱かれてました。「NYシティマラソンを手本に、東京も」とのメッセージを紹介します。

 <首都機能に都市観光市民マラソンは必須ですよ! 走談家 藤田 俊英> (00/07/16)


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 海外マラソンの業務に携わること丸15年を迎え、世界各地の約80のマラソン大会を通算130回に亘って添乗員として見、時にはランナーとして実際に走ってきた小生自身にとっても「東京国際市民マラソン(仮称)」の実現は、長年の「夢」でした。マラソンを観光事業の一環と捉え、その経済効果を最終目標とする以上、東京が目指すべき市民マラソンのお手本は「ニューヨーク・シティマラソン」をおいて他にはないと考えます。

 翻って、NYCマラソンの歴史を紐解きますに、30年前の1970年に、今は亡き初代NYRRC会長フレッド・リボー氏はじめとする市民ランナーの提唱により、セントラルパークをグルグル周回するフルマラソン大会が「第1回ニューヨーク・シティマラソン」として開催されました。参加ランナーはわずか161名で、全員ニューヨークっ子だったとか・・・。

 コースは幾多の変遷を経て、マンハッタン島周回に、さらには現在のスタッテン・アイランドをスタート、ブルックリン〜クイーンズ〜ブロンクス〜マンハッタンとニューヨーク州の5つの区すべてを周回するワンウェイコースとして定着し、海外1万人を含む3万人の超ビッグレースに成長しました。(エントリー希望者は3倍の9万人!)

 リボー前会長もアラン現会長もユダヤ系アメリカ人で、NYRRC(New York Road Runners Club)なる民間営利団体を主催者とし、成長の過程でニューヨーク市、ニューヨーク市警とのパイプをガッチリ握ると共に、マラソンに参加するランナー一人一人が主役を演じる「ショービジネス」マーケットと捉えたところに、いかにもアメリカらしい先見の明があるといえるでしょう。

 特に海外から参加するランナーに対してのケアは一流で、大会前日に行われる「国際フレンドシップ・ラン」(国連ビルからセントラルパークへの6kmジョギング大会)は、それだけで集客可能な一大イベントです。

 マラソン本番は言うに及ばず。スタートのヴェラザノ・ブリッジからゴールのセントラルパークに至るまで、沿道の声援がないのは5つの橋を渡る時だけ、4重、5重の人垣はその数200万とも300万とも言われ(測定不能)、各所でロックバンドやブラスバンド、チアリーダー達が主役のランナーを盛り上げてくれます。

 是非、今年のNYCを視察されて下さい。できれば石原都知事自ら。フルは見るだけで結構ですが、前日の「国際フレンドシップ・ラン」でNYCの熱い息吹を体感して頂きたく切望します。

 最後に、一市民ランナーとして、マラソンツアー業界のスタッフとして「東京国際市民マラソン」実現に向けての提案を申し添えます。

1.都の外郭団体として「東京ロードランナーズクラブ・TRRC(仮称)」を設立、理事長はじめ各理事、担当スタッフはマラソンに造詣の深い人達での要員体制とする。

2.大会は同クラブの主催大会とする。東京都は後援とするも大会会長は石原都知事が適任か。

3.あくまでNYCがお手本。今年度NYCマラソンには関係者も視察、新世紀に向けて東京との「国際姉妹レース」の調印を実施する。よって、東京サイドの第1回大会は2001年4月とする。(海外との姉妹提携は、なるべく開催日をズラす方がベター。) 準備期間の面で困難であれば、日韓ワールドカップ・サッカー年に合わせ、2002年3〜4月の開催も考慮に入れる。

4.ランナー定員は日本人2万人、海外ランナー1万人とする。おそらく初年度は日本人が殺到するだろうが、あくまでも東京の国際観光事業の追求とその経済効果を目標とするため海外ランナー1万人誘致をメインに考える。

5.AIMS(国際マラソン連盟・会長/帖佐寛明氏)の公認レースとし、AIMSの認可団体である「T.O.U.R.S.」(20ヶ国・25社のマラソンツアー専門旅行業者団体。弊社も会員。)に呼びかけ各国のエントリー枠を振り分けた上で、遅くとも開催2ヶ月前にはランナーを確定させる。

6.制限時間の目安は「6時間」とするが、ゴール封鎖ではなく、途中関門の35km地点を通過したランナーは、6時間越えても全員ゴールさせる。途中関門いずれかを通過できないランナーはバスに収容、ゴール地点へ輸送する。
   10km 地点      :1時間30分
   ハーフ(21.0975km)  :3時間00分
   35km 地点      :5時間00分

7.大会前日の朝は日本人ご法度の「国際フレンドシップ・ラン」を皇居周辺で実施する。肝心なことはスタート前のパフォーマンス。各国ランナーには民族衣装等で仮装することを促し、士気を鼓舞するため超・大太鼓演奏等の演出効果を考える。大会当日の夕刻はステージ完備の「大フィニッシャーズ・パーティ」で来年の再会を期する。

以上

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Masahiro KOIKE
M.O.TOURIST/Sports Desk
TEL:81‐3‐5295‐1879
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