コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.117

サロマ湖のウルトラ100キロ、<ヒマワリ大作戦>な32人駆け(4)−当日2報−
 折り返し後、明走会の100キロ初出場組に順次すれ違いです。そんなこんなで、20キロ地点を1時間55分位で通過します。左側にサロマ湖畔、原生林の中を快く進んでいますと、後方からとんでもないダミ声が聞こえてきます。アっと言う間に追い抜かれ、何者だと思う間もなく高石ともやさんと分かります。約10人をグイグイ引っ張って行く走りっぷりは、さすがです。付いていく気にもなりません。それにしても、走りながらよう喋れるもんだと感心します、ランナーとしては天下一品です。

   25キロ付近で湖岸道路から右折して畑のまっただ中を西向いて一直線です。後方からソヨっとした風が吹いているようです。単調さに眠気を感じます。まずいことに雲が取れて、太陽がクワーっと顔を出し始めます。手にしていたキャップを目深に被ります。30キロ手前で左折します、桜色の花が咲いている低い木の並木が美しい道路です。後ろのランナーが大声で怒鳴ります。「このきれい木は、なんちゅう木やねん」、大阪な発音でした。地元は湧別町のおっちゃんが、答えていましたが、木の名前は思い出せません。

 もう一回左折して30キロ地点です。目の前に4キロの1直線が東向きに続いています。2時間52分でした。空は雲一つないオホーツク晴れに豹変しています。直線道路の終わりは無舗装なダート道が約1キロ続いていました。森の手前で右折です。しばらくして、国道238号に出ます。もう道一杯に広がって走れません。車道脇の路肩部をソロリっと進み、35キロを通過します。

 20キロすぎて、エイドステーションに給食が並びます。と言ってもバナナ、レモン、飴、梅干しの類で、ホタテご飯の握り飯は55キロまでお預けです。各ステーションでウォーターチャージャーと梅干しを補給しながら先に進みます。35キロはあんパンを頬ばり、40キロは明走会の差し入れの西瓜を口にします。その時、ボランティアの女子高生が、「アっ、明走会のオジさんだ」とはにかみますが、私を見てオジさんはないでしょう。

 40キロ前後は湖岸道路です。澄み切った湖水を見下ろしながら、サロマンブルーの景観を満喫します。42.195キロを4時間チョイで通過しました。

 <退職前のひとっ走り、サロマ湖100キロウルトラン 走談家 藤田 俊英> (00/06/28)




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