コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.116

サロマ湖のウルトラ100キロ、<ヒマワリ大作戦>な32人駆け(3)−当日1報−
 1時45分に目覚めます。所定の手順で身支度を終え、大広間に一番乗りして、朝御飯を掻き込みます。この米粒、鮭の切り身、生卵、味噌汁・・が、5時からの100キロ走りのエネルギーの源になんですね。中間地点に送る赤のビニール袋とゴール地点への青のビニール袋をぶら下げてバスに乗り込みます。3時、薄明かりの中をバスが出発します。空は曇り模様、風はナシ、気温は10度ぐらい、このコンディションなら完走は軽いと、気象の女神にお礼を言います。

 再度、サロマ西岸の湧別町総合体育館に4時15分頃、到着します。100キロ参加の2千人余りが勢揃っています。体育館で「明走会」な黄色のTシャツとランニングシューズに身支度です。ワセリンを股間と脇の下にタップリと塗り込みます。品川駅で買った握り飯1個と大会協賛の<味の素のアミノバイタル>を飲み込みます。曇天無風、気温9度の絶好の100キロ走りな天気です。陸上自衛隊の美幌駐屯地の軍用トラックに赤青のビニール袋を預けて、スタート地点のズズっと後方に並びます。

 5時直前、プロ野球解説者の田尾安志が紹介されます。土日のプロ野球ニュースを休んで来たんだと息巻いています。後方に並んだ私がスタートラインを越えるのに1分経過しました。体育館敷地周りを軽く左回りに1周して、東向きのコースを15キロ過ぎの折り返しに向かいます。畑の中の1直線道路の終わりが6キロ地点で、サロマ湖西岸の道路に出ます。5キロ、10キロ、15キロと予定のキロ6分を若干上回るペースで進みます。明走会の仲間は黄色地に黒のロゴ入りTシャツ、後方遠方からも明瞭に識別できます。

 5キロ毎のエイドステーションには地元3町の高校生がボランティアで、ランナーを励まします。サロマンブルーのウィンドブレーカーに身を包んで、ご苦労をおかけします。私は、もっぱら真水でなく、アミノバイタル・ウォーターチャージャーを口に含んでいました。

 10キロ過ぎて、トップ集団が折り返し来るのとすれ違います。男子選手は全く興味なく、ひたすら安部友恵さんとすれ違うのを楽しみにしますが、一向に小粒な走りを目にしません。小さすぎて男の陰になっていたようです。竜宮台の折り返しが近ずいて、先行する仲間、7時間台の気象庁のk氏、昨年のランナーズ大賞の大島氏、読売新聞の都民版で皇居を走るランナーとして紹介された長谷川嬢、建設会社の社長のI氏と順次すれ違います。漁港の防潮堤の開閉扉を通り抜け、折り返します。扉の脇で3人の娘さんが、ニコっと笑顔を見せてくれたのが、漁港の臭いに紛れます。

 <退職前のひとっ走り、サロマ湖100キロウルトラン 走談家 藤田 俊英> (00/06/28)




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