コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.115

サロマ湖のウルトラ100キロ、<ヒマワリ大作戦>な32人駆け(2)
 お待ちかねの前夜祭が始まります。乾杯音頭はどなたが取ったかシカと覚えていません。ビールをググっと飲み干します。料理のテーブル周辺は早くも人だかり、手打ち蕎麦のコーナーに並んで、打たての蕎麦を頂きます。壇上では、唯一の男性招待選手の高石ともやが、焼きすぎたハンバーグのような顔をクシャクシャにして、ギターを掻き鳴らしながら、ドブットイ声でよくわからない歌を歌い始めます。

 テーブルの上からチラシ寿司と焼き鳥を皿に取ってパクつきます。他の料理は、普段なじんでいるものでなく、食べるのは止めときまし。手打ちなソバの歯ごたえがたまりません。結局、ソバ三杯を腹に入れ込みました。ともやさんが、「サロマの歌だよ」とか言って盛んに歌っています。歌詞にメロディーと安っぽく、私は作り込みの過程をケチった、出来の悪い歌に愛想を尽かしました。

 ベロンベロンに飲んだ暮れるわけに行きません。午後5時30分に前夜祭が終わり、宿舎となる能取湖荘までバスでやって来た道を戻ります。宿舎に着いて、一風呂浴びて、大広間で夕食です。「いつもの例会の大宴会スタイルはくれぐれも慎むように」、との夜久リーダーから厳しいお達しが、明日の100キロ走りへの緊張を高めます。食事後、応援団長から細々とした諸注意と撮影ポイントの紹介が下され、とどのつまりが手を握り合ってのオーラの交換です。大阪は田辺小学校6年生の時、担任の先生のコワ〜イ顔が浮かんできました。

 8時前に散会、飲み足らなさを恨めしく思いながら、<湖水>と言う名の2人部屋でフカっとした布団に潜り込みます。9時消灯、明朝2時起きに備えます。

 100キロと50キロの部に合計2千5百人が参加します。その内、北海道外から1千5百人が、大枚なポケットマネーとポケットタイムを費やしての自前参加です。従来の北海道の自然満喫、温泉巡り、グルメ探求・・とは一味違う、脚自慢な市民アスリーターを集客するサロマンブルーな都市観光戦略の奥の深さを感じますね。

 <退職前のひとっ走り、サロマ湖100キロウルトラン 走談家 藤田 俊英> (00/06/28)




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