コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.114

サロマ湖のウルトラ100キロ、<ヒマワリ大作戦>な32人駆け(1)
 衆院選の結果で満杯な6月26日の各紙朝刊、そんなスポーツ紙面に<安部100キロ世界最高>の見出しが目に入ります。小さな小さな記事の中身は、「25日開催された第15回サロマ湖ウルトマラソンで、旭化成の安部友恵さんが、6時間33分11秒の世界最高記録をマークして優勝した/従来の米国A・トレーソンの7時間00分48秒の記録を5年ぶりに27分37秒も短縮した/1キロ4分のペースで走りきった安部は8月27日の北海道マラソンも走り、来年の世界陸上代表を目指す」

 25日朝10時30分、羽田空港2階の国内線出発カウンターに「明走会・ひまわりチーム」が集結し、11時25分の女満別空港行きのJASに乗り込みます。約1年前から、明日の第15回サロマ湖ウルトマラソンに参加し完走するため、ウルトラマラソン作家の夜久さんのトレーニング・メニューを消化してきました。32人のメンバーの中にウルトラ完走経験者はたった5人、残りはフルマラソンでさえ・・と言う走力なランナーが身の程もわきまえず、「怖いもの見たさ」でこわごわ参加です。

 女満別に着陸姿勢を取る機体の窓から、中島のある屈斜路湖がクッキリと姿を見せます。道東の空はやや薄曇り、バスに乗って湧別町へと向かいます。能取湖からサロマ湖畔と道が続きます。この道路が明日のレースの中盤戦のコースになるらしく、経験者がサカンに解説をブッています。このあたり結構なアップダウンですね。

 湧別町総合体育館で受付を済ませ、レース前日の記念写真を撮って、ゾロゾロっと開会式と前夜祭が開催される文化センターに足を運びます。受付で手渡された袋の中に「明走会」が差し入れた<ヒマワリ>の種が潜んでいます。種袋に描かれたメッセージを紹介しましょう。「明走会は明るくゆっくり走る異業種交流会です。今年のチャレンジをユニフォームの黄色にちなみ<ひまわり大作戦>と呼んでいます。この種はそれを記念した小さなプレゼントです。また、本大会の2箇所に西瓜エイドを提供しています、お楽しみに!」

 午後4時から開会式が始まり、通り一遍の関係者の挨拶が続いた後、招待選手が壇上に上がります。三人の女性ランナー、アンケ・ドレシャー(ドイツ)、ダニエル・チャーニク(USA)、それに安部友恵さんです。149cmで38kgのキャシャな姿の割には言うことが大胆な友恵さんの挨拶を期待します。初めての100キロレースと言うことで、期待より控えめな挨拶がやや低音のドスの利いた声でなされました。

 <退職前のひとっ走り、サロマ湖100キロウルトラン 走談家 藤田 俊英> (00/06/27)




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