コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.092

車山のビーナスライン、LSDな一列縦隊がデコボコ路肩をひた走る
 車山のランニング・キャンプの1日目は、LSDで13キロでした。ビーナスラインのスカイパークにある「ロッジくるま」から白樺湖を1周して戻ってきます。この有料道路には歩道がありませんから、車道脇の路肩の部分を、エッチラと走ります。車山高原は、箱根の関東大学駅伝でおなじみの山梨学院大学のトレーニング本拠地なんですが、高速のアスリーターランナーが安心安全にスっ飛ばせるロードコースはありません。

 この2カ月、まともに地面の上を走っていませんので、13キロは堪えました。LSDですから、キロ6分程度の速さなんですが、上り下りとやや薄い酸素濃度が背筋を痛め付けました。24人とコーチ2人が1列縦隊で1時間15分の足慣らしでした。一風呂浴びてビール飲んでジンギスカンの夕食を腹一杯食って、「ランニングフォーム:技術と筋力」の鈴木コーチの講義が始まります。

 ランナーですから、カッコ良いフォームで走りたい。ただ、自分に合ったカッコ良さでないと持続可能しません。42キロのフルマラソンを走ると分かりますが、走り続けるとは、自分の体を鉛直に保ち続けるのが前提になります。ですから、カッコ良い鉛直軸を保てる良い姿勢の保持が重要なんですね。欧米人はこの鉛直軸が見事、歩く姿が様になってます。大半の日本人の鉛直軸は湾曲してそらもう貧相なもんです。

 NYのマンハッタンにママチャリな放置自転車は見かけません。日本の都会は放置自転車だらけ。日本人の貧相な湾曲鉛直軸は歩く姿に不向き、だから手軽な自転車にまたがると手と足と腰が固定されて、なんとか様になります。これに味を占めて、自転車に乗り続けると、ますます腹筋、背筋、側筋、斜筋が萎えてきて、寝たきりな老後に一直線と相成ります。

 てなことで、東京産業ビジョンなチャレンジプロジェクターは、腹筋、背筋、側筋、斜筋を鍛え、自転車をほり投げ、ピシっと鉛直軸を決めた姿で花の東京をウォーキングしましょう。

 <街づくりランニング商店 東京ランニング娘プロデューサー 藤田 俊英> (00/05/06)




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