コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.084

コロラド州のボウルダー、高橋尚子さんが「豊かな地域力」
 5月29日(月)、米国コロラド州のボウルダーで開催される10キロレース、ボルダー・ボウルダー、日本語に訳すと「勇気の凛々、ボウルダー」、に参加します。全米各地から4万5千人ものランナーが参加するビッグ大会です。ボウルダーはデンバーから北に50キロの研究学園都市、標高1700mにある人口10万人足らずの街、米国人が住んでみたい街N0.1として健康雑誌やスポーツ誌にノミネートされています。金融雑誌でも中規模都市ベスト20の上位にランクされています。

 今丁度、シドニーを目指す長距離ランナーのエリートたちが、高地トレーニングの真っ最中なことでしょう。この「豊かな地域力」の根元は一体何なんでしょう。4万5千人のランナーは、何を愉しみにわざわざ、コロラドのド田舎くんだりに来るんでしょうか。その不思議発見にわざわざ、東京メトロポリタンから身を運ぶ道楽者がいるのも、「高い起業活力と競争力」の魔力のせいでしょう。

 「ピラミッド型社会からネットワーク社会への転換」は、ボルダー・ボウルダーでかいま見ることが可能です。シリコンバレーにシリコンアレーな米国は、コロラド州のド田舎、ボウルダーくんだりに4万5千人の個人ランナーがネットワ−クに10キロ走りに集まる国家です。ピラミッド型社会を温存している東京に4万5千人のランナーを集める大会はありません。ただ、ピラミッドの礎が高齢小子社会と胴太な外形やや標準以上の体型で危うくなっています。

 今から20年前、往年の名ランナーのフランク・ショーター氏とボウルダー銀行頭取の二人組が、ボウルダーの街づくりを手がけ始めました。欧米社会で、「豊かな地域力」と「高い起業活力と競争力」と「ピラミッド型社会からネットワーク社会への転換」を担保するのは、人類に温存されている太古からのアスレティック&エアロビックな遺伝子を活用する健康スポーツなライフスタイルです。んなもん、シリコンバレーやアレーだけ視察して参考になったと息巻いている経済行政マンは、再度海を渡って、ボウルダーで10キロ走って、フランク・ショーターな産業経済振興ビジョンに汗まみれて頂きたい。

 取りあえず、5月25日から10日間のボウルダーな産業振興ビジョンをフランク・ショーターに走り三昧してみます。

 <街づくりランニング商店店主 走り屋・道楽衆 走談家 藤田 俊英> (00/04/25)




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