コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.070

オレゴン・フッドツーコースト駅伝、祭り装束法被旅心 その13
 第15中継所でロリから和田に繋ぎます、彼が走っている間に通算12時間が経過します。だんだん時差ボケと寝不足が堪えて、腹も減ります。1号車のメンバーが全員2回目の走りステージを終え、第18中継所に向かいます。

 合計36の駐車場の所々、5〜6箇所置きに模擬店が出店しています。第18はコロンビア・カントリー・フェアーグランドにあって、いろんな模擬店が売り上げを競っていますが、疲れた日本人の腹に合う食べ物はありません。カップヌードルにレトルトカレー、カップの味噌汁・・とお湯が必要です。オースチンが探して来ました。お湯がたっぷりなボーイスカウトのテントに、各自好みのカップを持って3分間待ちます。私は、冷えたお握りにカレーヌードルに卵スープを合わせます。

 1ボックス・ワゴンの内部を紹介しましょう。12人乗り、前から順に2,2,2、2、3人シートなんですが2番目と3番目の2人シートをはずし、飲食料や荷物置き場にしています。ですから決して狭くはありません。我々のワゴンは、地元のチームの物に比べると特上物です、新車でおまけにV8気筒のフォードです。これに比べると、大の米国人が窮屈なセダン型のバンにすし詰めになっているチームも多く見かけます。ホンダのオデッセイやトヨタのエステマに三菱の・・も混じっています。

 食い物はご馳走はなし、持参した冷凍ご飯を温めたお握り、現地調達のバナナ、パン、お菓子、果物・・。飲み物はミネラル水にスポーツ飲料にジュースの類です。国内もそうですが海外になると特に、粗食に耐え食い続けるのが重要です。どうせ寝不足なんです、これに空腹が重なると途端に動けなくなります。私の場合、こんな環境でも体重を増やします。丈夫な胃腸を授けてくれた母親に本当に感謝ですね。

 2号車のメンバーの和田から高橋親子へと繋ぎ、ここ18中継所で土田に交代してやっと36の半分18区間を終えました。通算14時間が経過しています。言い忘れました、この18区間からハイウェイを離れた田舎道、行く手に最難所の峠の砂利道が待っています。

 <オレゴン駅伝を粗食で食い繋ぐ 走り屋・道楽衆 走談家 藤田 俊英> (00/04/01)




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