コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.045

ポートランドの金さん銀さんは勝鬨橋、持続可能に観音開きショー
 昨夜3月6日、午後10時からNHKは「二人のビッグショー」に山川豊&香西かおりが出演してました。かおりさんはさて置き、山川さんは好きです。デビュー曲は「函館本線」、今から20年ぐらい前でしょうか。丁度、カラオケにレーザーディスクの映像が付いた頃です。四日市で現場監督時代でした。スナックで唄いましたね、雪景色の中を走る函館本線の映像を見ながら。

 2年前に、山川さんの「アメリカ橋」がヒットしました。紅白でも、昨日も唄いました。低音の艶歌アダルト路線、かってのヒットメーカーの山口洋子と平尾昌晃のコンビが24年ぶりに取り組みました。このアメリカ橋、一体どこに架かっているのか渋谷の区役所で調べました。山の手線の恵比寿駅からガーデンプレースに向かい、線路脇の通路を進んで出口に立つと、目の前に「アメリカ橋公園」があります。

 そこ場所で、山の手線路を横断していたのがアメリカ橋でした。NYのアメリカン橋梁会社が明治39年に製造した橋で、横浜の展覧会に出展されていたのを某実業家が買い取って、ここに架けたと聞きました。今は日本製の新しい橋が架かっていますよ。ちなみに、イギリス橋が横浜のMM21地区に、フランス橋が兵庫の生野鉱山に残されています。

 本場のアメリカ橋と言うと、人によって思い出す橋は異なりますね。昭和37年にマーメイド号でサンフランシスコの金門橋を目指して、「太平洋一人ぼっち」は堀江健一さんでした。NYの橋ですと、ハリウッド製のゴジラはブルックリン橋で事切れましたし、毎年11月のシティマラソンでは3万人の世界中のランナーがベラザノ大橋を渡ってマンハッタンを目指します。

 オレゴン州のポートランドはアメリカ橋の宝庫です。ウィラメット川に100年以上前に架けられた鉄橋が今も数多く、橋の機能を持続可能しています。もちろん、新しい橋も架かっています。ポートランド市民は、川沿いの港の岸壁にやってきては、ジョッギングやスケートボードや自転車を愉しみます。そんな最中に、勝鬨橋のスタイルの橋が観音開きを演じます。でも、その下を船が通る訳でもありません。尋ねたら、橋桁の上下開閉機能を持続可能させるために、毎日1回は観音開きショーを演じるとのことでした。

 <アダルト艶歌アメリカ橋のたもと 、走り屋・道楽衆 走談家 藤田 俊英> (00/03/07)




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