コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.029

大手町の合同庁舎、跡地利用に世界のジョガーが集うランナー館
 月に一度は、珍しい走り仲間の異業種交流会に参加します。夕方、千代田区内神田1丁目の稲荷湯に三々五々集合し、適当な時間の皇居周回ランニングを楽しみます。いい加減な交流会で、走りのレベルも三々五々、てんでバラバラっです。走らないで、懇談会で一杯飲む席だけに顔を見せる常連さんも多くいらっしゃいます。明走会と言います。黄色いランシャツやTシャツが目印です。

 皇居へは、神田橋から大手町の合同庁舎の敷地を抜けて、東京消防庁の前の信号を渡って大手濠沿い出ます。左回りに平川濠から乾濠沿いをゆっくり上り、千鳥ヶ渕、半蔵濠へと進みます。半蔵門から桜田濠沿いの下り道は、天下の絶景が望めます。濠のカーブの具合が何とも素敵なんですね。途中、建設省と運輸省が入っている霞ヶ関合同庁舎3号館の屋上越しに、長期信用銀行のバブリーな本社の姿を見ます。

 桜田門から皇居外苑に入り、内堀通りに沿って桔梗濠、大手濠に沿って一周が終わります。約5キロのノンストップなジョッギングコースに警視庁の交番が6ヶ所、トイレが3ヶ所、照明完備と至れり尽くせりなジョッギング天国です。一年365日24時間、うら若き女性が一人で半裸に近いスタイルでジョッギングしても、安全安心はこの上なし、まさに世界に誇る家康のアスレティックな遺産です。

 ところが、男と違い女性にはジョッギングのハンデキャップがあります。前後の着替えに、途中の荷物の預かり、走り終わりの入念なメーキャップ・・です。これらを満たす補助施設は、2ヶ所の小振りな銭湯ぐらいしかありません。そりゃ、近くのシティホテルで着替えて・・、の選択枝もありますが、なんせ費用が掛かります。

 そこで、そろそろ埼玉新都心に引っ越しが始まった大手町の合同庁舎の跡地利用として、世界の皇居ジョッギング愛好者が喜んで利用出来る安全安心安価な風呂付き着替えの館をチャレンジ・プロジェクトとして、提案するつもりです。世界から皇居周辺に集まるレディースジョガーは、都市観光な東京にシンボルになります。これに負けずと、霞ヶ関のキャリアンな方々もエリートランナーを目指す事でしょう。

 <女性ランナーのために風呂屋を提案・走談家 藤田 俊英> (00/02/16)




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