コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.024

デート名所のお台場海浜公園、褐色の海水は行政ビジネスの宝庫
 1月10日の東京ハーフマラソンの噺です。臨海副都心のテレコムセンターの周辺を出走前のランナーが、好き勝手な場所でウォーミングアップに励みます。私は、青海南埠頭公園で2キロのジョッギングで準備万端でした。この公園が素敵なジョッギング環境なんです。適度のカーブと心地よい舗装、人工のせせらぎ水路に水が流れています。これは、有森さんも惚れ込むジョッギング名所です。

 ゴール後、この公園のトイレ脇で着替えをしました。都バスで帰ろうとバス停まで歩きました。南埠頭公園から北埠頭公園と歩き、船の科学館から潮風公園の前のバス停に着きました。この間、ハーフマラソンの連中とは異なるジョッギング愛好家と多くすれ違いました。いつの間にか、このあたりは東京のジョッギング新名所になっているようです。川のせせらぎや海岸の潮風に波音は、ランナーの心臓の鼓動とシンクロして心地よいエンドルフィンを分泌させるようです。

 海水が綺麗でないのが、残念です。そう言えば、デートスポットのお台場海浜公園も陸域のいろんな施設は完璧に景観演出されて、心地よい光景を提供していますが、肝心要の海水がドス黒い、焦げ茶色、褐色コーヒー色で興ざめです。千年の変わり目です、400年前の江戸前の海水を復元する機会が来ているのではないでしょうか。

 昨日、2月7日の日経朝刊1面のコラム「春秋」に、土木学会が最近まとめたランドフィル構想を紹介しています。今、無生物海底が広がっている東京湾三千haを使って、なだらかな海岸線を持ち、至る所に干潟や磯のある大小11の島を造り、植林し緑で覆います。今後50年間に出てくる廃棄物が、島の本体です。これで、廃棄物処分と東京湾の浄化と公園利用の一石三鳥に繋がると言ってます。

 ここまで大きな噺でなく、お台場の海岸の前で「海水浄化システムの公開コンテスト」を開催してはいかがでしょうか。400年間の汚れを100年かけて元の綺麗な海水に復元します。この間に得られる海水浄化システムのトータルな行政ノウハウを「東京行政ビジネス」にチャレンジ・プロジェクションします。世界中の海水浄化を目指す行政体から、千客万来のビジネス注文が殺到します。

 こんな噺は担当部署のどっかが、どっかのコンサルタントやメーカーと、どっかの場所で実地試験をして、どっかの学校の先生たちが集まる委員会で決まると相場が決まっていました。この相場の立て方を、チャレンジ・プロジェクト方式、都民の鼻の先の海を使って公開で実証試験をしてチャンピオンを決めるプロセスに変換しましょう。と言うことで、次回提出のチャレンジ・プロジェクトの予告でした。

 <百年かけて循環型環境改善、水域浄化・走談家 藤田 俊英> (00/02/09)




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