コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.019

市ヶ谷濠から弁慶濠と水辺を巡る、甦る水鳥が産業振興を牽引
 東京でランナーやって良かったと思うのは、晩秋の都心巡りです。皇居周りジョギングコースの竹橋から、清水濠、牛ヶ渕の水辺、九段下、飯田橋から牛込橋に至ります。市ヶ谷濠を見下ろしつつ法政大学前の緑道をJR線路沿いに四谷駅、甲州街道を渡って、上智大学のグランドを見下ろし、弁慶濠沿いの歩道を下って行きます。そこから、再度皇居を回っても良し、赤坂御所から神宮外苑と進んでも良し。日本人に生まれた幸せを感じます。都心の水辺環境とジョギングのエアロビック効果が心と体を再生させます。江戸、東京は水辺から誕生した都市でした。

 この十年間、東京の都心水辺を走り続けている内に、何か物足りなさを感じて来ました。石垣と土累で縁取られた濠の水面には、緑の植物とここを住処にする水鳥が少ないのです。確かに、濠の水を透明でなく緑色をなしていて、たまに水鳥が浮いていますが、すぐに飛び立ちます。餌がいないのも原因でしょう。

 この数年、建設省や電力会社が湖沼やダム水源地で人工の浮き島を設置して様々な効果を確認しています。まず、鳥が浮島に飛んできます。巣を作ります。魚が集まるので餌にもなります。浮島に植物が自生します。周りの水質も改善されます。バードウォッチャーも集まります。水面の景観も賑わいを取り返します。

 濠の水面に島を浮かべると、鳥が集まり、魚が集まり、地元の人が集まり、観光客集まりと、集客の好循環が回ります。東京の産業振興、都市観光、自然環境再生に繋がります。鳥を集めると言う一点突破で「東京が元気になります。」

 以上の観点から、「集客都市・東京は表舞台・千代田の濠に水鳥が甦るビットiランド」を提案しました。145番目に掲載されていますのでプロジェクト一覧をご覧下さい。

 <東京の水鳥が東京を活性化する走談家 藤田 俊英> (00/02/03)




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