コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.015

尾張名古屋は新空港、ボストンマラソンを味噌煮込みだがね
 昼休みに新宿中央公園周辺を走っています。都庁のランナーも多く見かけます。熊野神社ちかくに、アメリカハナミズキの植樹が1本たたずんでいます。マサチューセッツ衆から寄贈されたとの紹介がされています。新宿区となにか交流があったのでしょう。マサチューセッツと聞いただけで、州都ボストンの知的な印象が浮かびます。ハーバード大学にMITに美術館に交響楽団と目白押しです。

 ボストンマラソンを2回参加しました。93年の97回大会と96年の百回記念大会です。毎年4月の第3月曜日の衆祭日が開催日です、この日はマサチューセッツ衆の独立記念日らしく、遠い昔、独立に至るまでのイギリスとの争いにけじめを付けた大事な日でした。この日、イギリス軍の襲来を伝える市民が相当の距離を走って、独立軍に報せたのが大勝利に繋がったとの故事を末長く子孫の伝える、これがボストンマラソンの起こりです。3世紀に跨る世界一のthe Marathonです。

 アメリカ国内からの参加は、それなりの記録を持つ選手に資格を限定していますが、都市観光立国アメリカのボストンは国外ランニング愛好家には、寛大で千客万来です。国籍、性別、年齢等を問いません。東京ハーフマラソンは、東京に在住、在勤、在学と言う参加規制をかけていました。

 大会当日は祭日で、黄色のボンネット型スクールバスが開いています。これが、州内から300台もボストン市内中心の公園に集まって、1万5千人の走者を出走地のホプキントンの丘まで送ります。運転手はボランティアのおばちゃん・おじちゃんです。私の乗ったバスは鼻眼鏡の60歳代のおばちゃんで、ハイウェイをすっ飛ばす大変乱暴な運転でした。

 マラソン以外は美術館に浸って、浮世絵の展示場所で北斎を見入っていました。このボストン美術館の分館が、名古屋にあって、名古屋ボストン美術館と言います。芸所名古屋で大変な人気になっています。東京より早く、都市観光に目覚めた名古屋でして、この先、中部新空港の開催にあわせ、名古屋ボストンマラソンを開催してしまうかもしれません。

 <「ボストンマラソンを名古屋に」町創り走り屋・道楽衆 藤田 俊英> (00/02/03)




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