コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.005

豪州メルボルン、初マラソンに河口湖の和太鼓の響き
 92年6月、メルボルンで初フルマラソンを体験しました。日曜日の朝、7時のスタートはオリンピックスタジアム横の道路、ゴールは市立美術館の前でした。市内の目抜き通りを巡り、25キロ過ぎから海岸線を折り返し、最後の4キロは、路面電車が走る大通りを大観衆の拍手を受けて走り、涙のゴールです。

 2日前の金曜夜、市役所から5キロ程度のトーチランが開催、遠来の観光ランナーがセレモニーの後、姉妹大会の河口湖マラソンから来た河口湖太鼓の響きに送られて片手にトーチをもって走り出します。これが、幻想的な雰囲気が楽しめて良かったんですね。大英帝国の町並みとパークの夜景を、千人のランナーのトーチの灯りが末永く尾を引きます。

 レースが終わった夕方、大会主催者が開催する完走パーティが有名ホテルで開催です。多少ドレスアップして、首から金色の完走メダルをぶら下げて、会場に陣取ります。入賞者の表彰やたわいのない大道芸を見ているうちに、酔いも手伝い、会場は大騒ぎの盛況、お目当ての一流選手とツーショット写真とお楽しみが続きます。

 これに味を占めて、57回のフルマラソンの完走を果たしました。しかし、一回も日本の首都東京では、目抜き通り鈍足観光型42キロマラソンを走らせてもらってません。日本人千万人の市民ランナーは、首都東京での観光型42キロマラソンの開催を夢見ています。ランナーとして、東京の都市観光のお役に立ちたいのです。

 <東京に観光型シティマラソンを 走談家 藤田 俊英>




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