コラム道楽衆:「走談家・藤田の胸算用」 No.002

NYのウエストサイド、チャキリスとウッドが「産業振興」ミュージカル
 師走28日、午後9時から「ウエストサイド物語」がテレビ放映されました。61年の作品は二つの非行グループが対立するNYマンハッタンのスラム街が舞台です。チャキリスがプエルトリコ系グループの首領役、その妹役がマタリー・ウッドだった。29日は、午後1時からジェームズ・ディーンの「理由なき反抗」が放映でした。55年の作品はロスアンジェルスのウエストサイド周辺が舞台で、やはりナタリー・ウッドが隣家の娘役でした。

 今、東京都心のウエストサイド、渋谷近辺はビットバレーと呼ばれる。ネット企業やコンテンツ企業が集積していて、石原都知事も彼ら企業家との交流に出かけたほど。片や、元祖のNYウエストサイドも不良グループの喧嘩の巣窟は、今やシリコンアレーと呼ばれ、深夜でも女性がジョギングを楽しめる治安の良さ。

 石原都知事は起業家に向けて、「パイオニアはいつも批判されるが、頑張ってほしい。誰かが最初に始めなければならない。変な人が世の中をつくていくのだから」と激励した。ジェームズ・ディーンは55年に、「理由なき反抗」と「エデンの東」と連続主演し、翌56年の「ジャイアンツ」が遺作となった。都知事が、「太陽の季節」で文壇デビューを飾ったのが、55年の7月で、元祖「太陽族」と呼ばれた。

 「ウエストサイド物語」でプエルトリコ系の男女が、「アメリカ」を歌って踊る有名な場面がある。男の歌う歌詞は、「アメリカより故郷が良かった」と言う女々しい内容だが、女の歌詞は、「アメリカって大好き」と謳歌する男らしさ。「自由なアメリカ」「産業振興のアメリカ」なんて歌詞もあって、産業振興ビジョン・チャレンジプロジェクトの応援歌にぴったり。

 <トレンディ探偵団 走り屋・道楽衆 藤田 俊英>




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